中古のブランド品を修理し、高い利益を得るブランドリペア転売。
需要が高く売れ行きも良い一方で、「違法ではないのか?」「偽ブランド品を知らずに転売したらどうなるのか?」といったリスクが心配な方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ブランドリペア転売を始める前に知っておくべき法律やリスクについて解説し、実際にこのビジネスを行っている筆者が意識していることをわかりやすく解説していきます。
この記事の投稿主
【2020年2月】
毎日15時間労働の傍らリペア転売ゼロ知識で3ヶ月間834,882円利益を稼ぐ
【2024年11月】
ブランドリペア経験5年
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ブランドリペア転売は違法なのか?
「ブランドリペア転売」と検索していると、
- 「ブランド品 リペア転売 違法」
- 「ブランドリペア 転売 違法」
といった検索キーワードを目にして、不安に思った方もいるのではないでしょうか。
「違法なの?やっちゃいけないことなの?」と心配になるかもしれませんが、結論として、「ブランド品を修理して売ること」自体は違法ではありません。
修理して価値を高め、再び販売することは正当な行為ですし、悪いことをしているわけではありません。
ただし、一部の条件下では「違法」とみなされる可能性があります。
次から、その具体的なケースについて詳しく見ていきましょう。
ブランドリペア転売が違法になる4パターン
違法になるパターンについて解説していきます。
「意図せず犯罪の片棒を担いでしまった」
「知らないうちに違法状態で商売をしていた…」
こんな事態を避けるために、ブランドリペア転売で違法となるケースをしっかり確認しましょう。
①盗品など非正規ルートで仕入れて転売
盗品を仕入れて転売した場合、それは明確な違法行為です。
盗品とは、もとの所有者から不法に奪われた品物であり、それを扱うことで逮捕されるリスクがあります。特に、フリマアプリやネットオークションでは盗品が紛れ込む可能性があります。
対策
- 信頼できる仕入れ先を選ぶ。
- 販売記録や品物の来歴を確認する。
「気付かず盗品を仕入れていた」という状況を防ぐため、細心の注意を払いましょう。
②偽物を本物として転売
偽物と知りながら販売することは、次の法律に違反します。
違反事項
- 商標法(商標権侵害):10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、またはその両方(商標法第78条)
- 刑法(詐欺罪):10年以下の懲役(刑法第246条)
ネットオークションでブランド品を売買するときは要注意だ。
商標登録されたブランドの偽物を販売すると、商標法に抵触する恐れがある。
偽物であることを知りながら販売すれば、商標権を直接侵害する行為に当たり、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方を科せられる(商標法78条)。
相手に本物だと偽って販売すれば、詐欺罪になる(刑法246条)。詐欺罪の場合は、10年以下の懲役刑で、罰金刑はないから、より重い罪だ。
出典:偽物と知りながら転売したら懲役10年の刑罰もあり PRESIDENTオンライン
https://president.jp/articles/-/3639?page=1
覚えておきたい重要なポイント
本物だと信じて仕入れたものが実は偽物だった場合、通常は「故意がない」として罪に問われません。しかし、複数回同様の販売実績がある場合、「故意」とみなされる可能性があります。
対策
- 信頼性の高い取引先からのみ仕入れる。
- 偽物の可能性があれば、専門機関で鑑定を依頼する。
偽物と知らずに販売した場合は、故意ではないため罪には問われない。
しかし、出品回数や点数によっては、故意だと認定されかねない。
出典:偽物と知りながら転売したら懲役10年の刑罰もあり PRESIDENTオンライン
https://president.jp/articles/-/3639?page=1
③大幅な改造・何かを付加して転売する
ブランド品に手を加えすぎると商標権侵害に該当する可能性があります。
具体的には
- 原型をとどめないような改造
- もともとは付されていなかった装飾を付ける
このようにリメイクする行為は違法とみなされます。
対策
修理内容を本来のデザインに沿う範囲にとどめるようにする。
④古物商許可証がない
中古品を仕入れ転売する場合、古物商許可証が必要です。
私物の出品・販売では不要ですが、ビジネスとして取り扱う場合必要になってきます。
ビジネスとして行う場合は、古物商許可証を用意しましょう。
対策
古物商許可証を取得する(警察署で申請可能)
リカラーすると違法になる?判断する3つのポイント
多くの方がリカラー(製品を再染色する行為)の違法性について一番疑問に感じているのではないでしょうか。
結論、リカラーは、違法かどうかについて明確な判断基準が法律が定められているわけではありません。
ただし、以下の3つのポイントを理解することで、リカラーが法的に問題になるケースとそうでないケースを判断しやすくなります。
それぞれの要素について詳しく説明します。
機能を保つ修復
「機能」とは、製品が元々備えている役割や使い勝手を保つことです。
例えば、バッグの持ち手やストラップの位置を変更するような改造は、機能を損ねる可能性があり、違法性に近づくリスクがあります。
性質を保つ修復
「性質」とは、製品の素材や触感を維持することです。
例えば、元々柔らかい革製の財布をリカラーによって硬くしてしまう場合、素材の性質を変えてしまうため、違法性が指摘される可能性があります。
リカラーを行う際には、素材の風合いや質感を損なわないよう注意が必要です。
リカラーの法律上の問題についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください
形状を保つ修復
「形状」とは、製品の元の形や構造を維持することを指します。
バッグに使われている革や布を張り替えて元の形状を取り戻す修理は合法的と考えられるケースが多いですが、大幅な改造で元の形状を変えてしまうと、違法性のリスクが高まります。
「機能」「性質」「形状」それぞれの判断基準を参考にした資料は以下の通りです。
参考資料
ブランド品のリメイクはどこまで許されるか(商標法編1)について研究員と専門家の見解資料になります。
東海大学総合社会科学研究所:http://www.ssrip.u-tokai.ac.jp/columns/columnf006.html
資料の内容を僕の見解から具体的にまとめると以下の通りになります。
リカラーについて難しかったかもしれませんが、解釈した具体的な内容を簡単にまとめると、「機能」「性質」「形状」この3つの要素が維持できる方向性だった場合、違法性から離れ、維持ができないとされるような方向性だった場合、違法性に近づくということです。
※重要:ブランド品を扱う人が必ず意識すべき大切な考え方
ブランド品のリペアや転売を行う際には、法律的に許される範囲が明確に定義されていない部分も多いです。
また、人によって様々な解釈がされるため、一概に何が「正しい」のかはっきりしない方が多いかもしれません。
そこで大切になってくるのは、「最終的な判断は自分で責任を持つ」という意識。
仮に「教えてくれた人が大丈夫だと言ってたから」とか「ブログにそう書いてあったから」などの他人任せの基準に頼っていると、トラブルが起きたときに、その重大さに気づくことになります。
それでは遅いため、誰かに責任を押し付ける考え方ではなく、自分が納得できる、腑に落ちる、責任がとれる行動をしていくことの意識を持つことがとても大切です。
ブランドリペア転売で違法性なく、法律遵守で行うために
仕入先がはっきりしているところから仕入れる
仕入れは、仕入先のルートが明確であることが前提です。
大手リサイクルショップでも偽物が混じる可能性はゼロではないため、そのことも理解しておきながら仕入れる意識が必要です。
一般社団法人日本流通自主管理協会(AACD)の加盟店から仕入れる
一般社団法人日本流通自主管理協会(AACD)の加盟店から仕入れることで、偽物や不正商品を掴むリスクを減らせます
AACDは厳密な基準で商品の信頼性を確認しているため、ブランド品の仕入れに適しています。
「機能」「性質」「形状」を保つ修復をする
ブランド品の修復時には、「機能」「性質」「形状」を維持することが重要です。
細かな線引はないため、個人の判断になりますが、「機能」「性質」「形状」が維持されるような修復をすることで違法性から離れます。
コピー品に関する知識を学び、該当すると思ったら仕入れない
コピー品の流通が増加しているため、偽物を見分ける知識が少なからず必要になってきます。
具体的には
- 刻印やシリアル番号の字体ファスナー
- スナップボタン
- 金具部分の形状
- 色合い革の質感や縫い目の均一性
- 糸の色や風合い
インターネット上の情報や真贋の比較サイトを活用して、仕入れる事前に徹底的に調査しましょう。
古物商許可証を取得する
古物商の許可は、一般的な中古品の転売を行う際に必要な資格です。
この許可は、警察署に申請してから約1ヶ月半の審査期間を経て交付されます。
古物商の許可を取得するために特別な資格試験を受ける必要はありません。前科がなく、普通に生活している方なら、誰でも申請可能で申請には、添付書類の準備や申請書の記入など、すべて自分で行うことが可能です。
トラブルを避けるために出品時の商品紹介は丁寧に
ブランド品の出品において、違法性に直接関係するケースは少ないものの、些細な誤解や認識のズレが原因でトラブルに発展する可能性はゼロではありません。
購入者が安心して取引できる環境を整えるためには、出品者が誠実な対応を心掛けることが不可欠です。
トラブルを防ぐポイント
- 商品の状態を正直に記載
- 購入者の安心感を高める工夫
- 返品対応についての明確化
- 商品説明を丁寧に記載
なにより、購入者の目線に立って出品する意識がトラブルを防止するための考え方として一番大切です。
またトラブルを避けるための工夫として、出品する際のポイントをいくつか解説している記事も合わせてご覧ください。
まとめ:ブランドリペア転売が違法になるパターンを知って合法・安全に商売しよう
今回は、ブランドリペア転売が違法になるパターンについて詳しく解説しました。
いかなる場合でも、「〇〇さんが言っていたから大丈夫だと思った!」という言い訳、判断は通用せず、誰もその責任を引き受けてはくれません。
だからこそ、自分自身でしっかりと調べ、リスクを理解した上で行動することが重要です。
一歩踏み出す前に、きちんと確認して腑に落としてからビジネスを進めていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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